体感文法講座の結果出力 その6

今回は興味ある人をインタビューして原稿にまとめるという課題だった。限られた時間でその人を掘り下げ、ネタとなるものを引っ張りだすのが大変だった。第6回の課題としてインタビューの対象にしたのは日ごろお世話になっている椎名雄一氏だった。うつ病から復活し、現在カウンセラーとして活躍するまでに至るところ、今回キーにした自己肯定感のことなどを最終的には原稿にまとめることができたと思う。
これを読んで興味を持った人はぜひ椎名先生の話を聞いてみてほしい。きっと人生にプラスになるはずだから。

導き出されたのは自己肯定感 椎名雄一
石附 貴志

メンタル不全による社会的損失が
問題になっている。うつ病、適応障
害、その他さまざまなものが存在す
る。患者は病院にいったりするが、
もう一つのアプローチとしてカウン
セリングという方法がある。
その手法で多くの人を救うカウン
セラーがいる。実務と育成の両方を
手がける、日本心理療法協会代表理
事の椎名雄一先生だ。
1973年に千葉県生まれ。幼い頃か
ら受験勉強生活を送り、名門幼稚園
を経て、小学校に入学、中学受験を
し都内の名門校に入学、中高一貫の
学生生活を送る。
「99点だと父親に怒られる。100点
でないと認められない」と椎名氏は
語るようにパーフェクトを求められ
る環境で育った。
高校卒業後は一浪し、千葉大学工
学部情報工学科に入学。理由は医学
部を受験したが、面接で批判的言動
をしたためだったという。
就職氷河期を経験、1996年に卒業
後は大手情報通信会社へ入社。シス
テムエンジニアとして1年ほど勤務
した。その間に重度のうつ病を発症。
約10年の闘病生活に入る。
その間は、ほぼ寝たきりの状態。
もっともきついケースだと、キッチ
ンハイターを飲み自殺未遂事件を起
こすほどで、10年のうち8年はそう
いう状態だった。
うつ病になると「自分には存在価
値がない」という思考におちいりや
すいのだが、それが劇的に変わる事
件が起きた。闘病仲間が自殺してし
まったのだ。
残された遺書に「椎名さんとのや
りとりで救われた。助かった」との
言葉があった。それをきっかけに自
分も誰かの役に立つと思えうつが回
復し社会復帰できるようになった。
椎名氏がよく講演で使う、カウンセ
リングの肝となる言葉「自己肯定感」
が生まれるきっかけともなる出来事
だった。
自分の良いところを見つけ大事に
していき、そこから自己を認めてい
くという発想である。カウンセリン
グの際にこれを引き出すように持っ
ていくのが椎名流だ。
社会復帰してまず始めたのはなん
ですか?とたずねた。「警備員。そ
れから外壁補修工事、ビルの窓ガラ
ス清掃などのアルバイトから始めた」
と語る。
しかし、それでは生活再建にはな
らないので、自身も転機になったと
いうエレベーター管理会社の社長秘
書の仕事に就いた。その間にカウン
セラーになるための勉強を始めた。
会社のバックアップもあり、開業へ
のステップとなった。
2006年開業。2008年に法人化。
カウンセラーとしては難病の人やホ
ームレス、自殺願望が強くクリニッ
クだけでは対応しきれないケースな
ど、さまざまなカテゴリーのクライ
アントを診ていった。
3000人のクライアントを診るこ
とを数値目標にし、達成してわかっ
たことがある。「1人でカウンセリ
ングをおこなっていても、自殺者が
年間3万人を超える状況の大勢には
影響しない。だったら、たくさんの
人が診られるようになればいいので
は?」と考え、その後育成へと立場
を変えていった。現在もおこなって
いる『実践心理学講座』『カウンセ
ラー養成講座』へとつながっていく。
カウンセリングの背景としてある
のは道教の陰陽思想に基づくもので、
「うつで失ったものが多い陰の状態
は、実は有利に考えることができる。
あとは手に入れる陽の状態にしてい
くだけだから」と椎名氏は言う。
この協会のカウンセラーに共通し
ているのは、苦しみを乗り越え、み
んな幸せそうだということだ。「カ
ウンセラーが不幸だったらクライア
ントが不安になる」という椎名氏の
教えが根づいている。
今後の展望として、事業的には、
実践心理学講座を全国でおこない、
各地の健康保険組合とwin-winの間
係を築けたらいいと考えている。
また本来、かつて日本のコミュニ
ティにおいて神社やお寺、教会など
が担ってきた「救い」の役割をカウ
ンセラーと健康保険組合とでコラボ
し、役目を果たせたらいいとも考え
ている。保険の対象外であるカウン
セラーが診られるようになれば健康
保険組合の負担も減るという発想だ。
「競争の過度な状況が世の流れだが
それは違う」との椎名氏の経験から
くる哲学がある。今の世の中とは逆
行してしまうが、共存できるという
考えだ。
実業家としてのビジョンと、カウ
ンセラーとしての理想のギャップを
埋める。「競争社会の中でどうある
べきなのか」を考えるのが人生の課
題だと椎名氏は語る。
椎名氏と知り合ったきっかけは、
自分がうつ病に悩み、苦しみ、そこ
から復活せんとする最中。ある施設
に通い出した頃で、精神的な支えを
求めている時期だった。
人生をプラスに導いてくれる人は
そういないが、その少ない一人であ
る。これからもお世話になるだろう。
講演での言葉や彼のうつ病から復活
し、成功している生き様は、大きな
道標になるはずだ。

(16文字x126行)

Special Thanks to 椎名雄一先生 and 椎名ストレスケア研究所 and 日本心理療法協会 and 長田由美子さん

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