体感文法講座の結果出力 その4

今回はテーマが興味のある人物ということで、ほぼジャンルフリーな中での人選だった。
今、書きやすいのはプロレス、特に女子プロレスでその中で一番おもしろいというか引き出しが多い選手は誰か?と考えたときにただ強いだけの選手ではつまらないし、それで終わってしまう。キャラクターが明確に出ている選手ということで思い浮かんだのが松本都だった。今回はキーワードとして「送り人」という言葉を使ったが、まだ切り口はあるはず。それだけ魅力的な存在だということだ。どこまで迫れたかわからないが一区切りの意味も込めて結果を発表する。

題名:崖のふちの送り人 松本都

ここ数年プロレスをよく観戦する
ようになり、メジャーと呼ばれる団
体から自主興行までさまざまなもの
を観るようになった。
女子プロレスを観るのは選手の俊
敏さ、美しさ、一生懸命さにひかれ
ていったからだ。
数ある団体から『アイスリボン』
を観るようになった。学生やタレン
トなど、さまざまなキャラクターを
持った選手が所属している。安心し
て観られるおもしろい団体の一つだ。
今回取り上げるのは、そこを出て
新たに団体を作り出し、数多くのフ
ィールドで活躍している『崖のふち
プロレス』の松本都代表である。
日大芸術学部を卒業後、2008年に
デビュー。きっかけは翌年に公開さ
れた映画『スリーカウント』へ出演
するためだった。同期には藤本つか
さ、志田光がいてマッスルビーナス
というユニットを組んでいた。すべ
てのタイトルを獲得し、エースと呼
ばれた時期もあった。
転機になったのは2011年。当時の
代表だったさくらえみからプレーに
ついてダメ出しを受け、引退するか
練習生に戻るかの二者択一を迫られ
た。
そこで彼女が選んだ道は退団して、
新団体・崖のふちプロレスを立ち上
げることだった。
選手1人。ワンマッチ興行をウリ
に数々の闘いを繰り広げてきた。菊
地毅、ザ・グレート・サスケ、藤本
つかさ、真琴、澤宗紀、さくらえみ、
帯広さやか、鈴木みのる、GAMI、
志田光、内藤メアリ、渋谷シュウ、
そして先日おこなわれた紫雷美央な
どが主な対戦相手。
いわゆる試合の攻防よりもほかの
部分に力を入れる独特な世界観の中
でおこなわれる興行。プロレスだけ
どそう呼ぶには”?”がついてしまう
内容だったりするが、毎回営業努力
もあり、チケットは売れ行き好調で
特定のファン層から熱狂的支持を受
けている。
そんな崖のふちプロレスと松本都
の特徴は、対戦相手として引退直前
や退団する選手が多いことが挙げら
れる。プロレス界のいわば最後に出
会う対戦相手のポジションを確立し
ていきつつある。なぜこうなってし
まったのかを考えてみたい。
なにかしらテーマがないと興行と
して続かないわけで、引退や退団直
前の選手と当たりたいという希望を
持つ松本都。区切りの相手が彼女と
いうのはおもしろい。本意でないか
もしれないが、決して強さがウリで
はなく、キャラクター先行できてい
るといえるからだ。
松本都がそのキャラクターを活か
して輝き、さらに相手を活かすには
自ら作り出す世界観こそが最高のシ
チュエーションといえるだろう。
興行の中でしっかりと「送り人」
の役割を果たし、結果はどうあれ、
何かしらの決着を残して送り出すの
に成功している。点で終わらせず、
線にしていく。そのあたりも松本都
のしたたかさなのかもしれない。
特に印象的だったのは渋谷シュウ、
内藤メアリとの試合だった。どちら
も引退するということで組まれた。
彼女は自らも目立ち、さらに相手も
活かし、興行を成功させてきた。
内藤メアリとは壮絶な流血戦をお
こない、試合後、血まみれの姿でリ
ングで熱唱させ、すべてを出し切る
姿を見せつけた。
渋谷シュウとは試合のあと、さら
に24の瞳ベルトをかけて戦い、獲得
し、引退前に充実感を与える試合を
おこなった。
先日の紫雷美央との一戦も、引退
を残り数日に控えた厳しいスケジュ
ールの中、彼女の番組で観たいとい
うファンの声を受けて、勝手にオフ
ァーして強引に取りつけた。そして
松本都流に送り出した。
紫雷美央は興行の最後に「都はそ
のメンタルの強さと図太さとゴリ押
し感で業界で生き残っていくんだろ
うね」と語った。それが彼女の生き
方であり、崖のふちプロレスそのも
の。
松本都本人のことをいえば、プロ
レス以外でも活動の幅を広げている。
アイドルユニット『ブラックDPG』
のメンバーとしてメジャーデビュー
も果たした。
そのキャラクターゆえ、今後もユ
ニークな仕事も増えるはず。リング
外ではいたって常識人であり、ファ
ンサービスもとても丁寧で好感の持
てる選手の一人だ。
選手生活の最後を飾るリングを預
けたいというレスラーも実は多いの
かもしれない。これも彼女の人徳な
のだろう。
松本都はこうしてプロレス界を生
き残っている。ちょっと危なっかし
いけれども、最後に刺激を受けて幕
を引きたいという選手の希望にあっ
たリングが、崖のふちプロレスなの
だ。
彼女の魅力を語れば語りつくせぬ
が、ファンが崖のふちプロレスを求
め、松本都を求める理由はキャラク
ターだけではなく一本筋の通ったと
ころがきちんとあり「送り人」のポ
ジションを務めることができるから
だ。今後も追いかけていきたい選手
の一人であるのは間違いない。

(16文字x126行)

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